町山智浩氏の「時計仕掛けのオレンジ」≒「完全なる遊戯」論は秀逸

 石井英夫翁が筆を置いて以来、めっきり面白くなくなった産経抄中韓記事を除けば産経新聞を手に取る価値が8割減(当社比)DEATH。石井翁が健筆を奮っていたころの産経抄は、その論理破綻、トートロジー牽強付会ぶりが実に面白かったものですが、今の産経抄たるや……無理矢理さはあまり変わらねえか。笑えたところが石井ちゃんの石井ちゃんたる所以だったんでしょうな(私の知るところは末期症状だったらしく、上司とかで絶賛してる人もいたにはいた)。
 で、今日(7日)付けの産経新聞1面「日本よ」(散々産経抄でネタ振っといてこれだ)。石原慎太郎東京都知事が月イチ連載しているコラムですね。内容にゃ別に文句つけるとこないんですが……ちょっと文章がアレ(と、芥川賞作家に対するものとは思えない評価をしてみる)。

……あの後とは、私が議員時代自民党金丸信なる悪しき実力者の君臨の下経世会に支配され、その後体よく自民党を割って飛び出し新党を作って転々し今は民主党フィクサーとして在る小沢一郎がその配下として幹事長を務めていた頃、日本はアメリカから構造協議なるものを持ちかけられ内需の拡大という美名の下に貿易を抑制し国内で無駄な支出を重ねることで国力を衰弱させよという圧力に屈した後々のことだ。大体「構造協議」などという二国間協議のもっともらしい名称は国民の目を憚るために日本の役人たちが改竄したもので、相手側の原文はストラクチュラル・インペディメンツ・イニシャティブ(構造障壁積極構想)、その「積極性」を持つものは当初からアメリカということだ……(以下略)

一文が長いわ!