「。」

そして「渇き。」。
原作はご存じ深町秋生第一作にして「『このミステリーがすごい!』大賞」大賞受賞作。ボディビルという底なし沼に踏み入れてしまった者たちの物語。

果てなき渇望―ボディビルに憑かれた人々

果てなき渇望―ボディビルに憑かれた人々

違った。
果てしなき渇き

果てしなき渇き

黒沢あすかも「冷たい熱帯魚」で旦那に「子供もいるんだからこういう役はこれで最後に……」と言われていたはずなのにまた大変ですね。
で、映画というか小説の話になってしまうのですが……

「 これは個人的怨念を込めた作品だった」深町秋生インタビュー 後編

加奈子はまさに深町作品における女性像の原型に思えました。

深町 あぁ、当時は意識して書いてはなかったけど、たしかにたぶらかされたいとか蹴られたい、翻弄されたいと思って書いてたね。

「処女作にはその作家の全てが詰まっている」とはよく言ったもので、映画を観るとオダギリジョー演じる刑事も、その後の深町作品でおなじみのキャラクターの原型だったのだなと。映画版は明らかにその後のあの人とかあの人を取り込んでいるのですが、原作を読み返してみると結構その萌芽があったんですな。「指示を受けて○○をこなすうちに○○の狂気に呑み込まれる○○○○○」という。深淵を覗く者はどうしたこうしたというアレです。
で、彼の出てくる場面が非常に爽快なわけです。あれとかこれとかに出てくる奴らもみんなそうですが、まあほとんどジェイソン、レザーフェイスの域ですからね。今回はどんな魅力的なモンスターが出てくるのかというのが、そういうのも深町作品の魅力の一つだったのだなと再確認したわけです。



そこでなぜタクシードライバー