リリー・フランキー氏のあれのタイトルも当然メタファー

 また「週刊新潮」とちんこ。小説はともかく、エッセーについては、いやはっきり言えば渡辺淳一氏本人はバカだと、常々思っているのDEATHが

愛の流刑地〈上〉

愛の流刑地〈上〉

愛の流刑地〈下〉

愛の流刑地〈下〉

 日本語は愛に関わるボキャブラリーがなさすぎる。
 たとえば最愛の彼や彼女を呼ぶ言葉も、名前以外では「あなた」や「おまえ」ぐらいしかない。これが英語だと「ハニー」「ダーリン」「ラバー」「スウィートハート」などなど甘くて多彩である。
 さらにさらに足りないのは、セックスに関する言葉である。
 たとえば女性の秘所を表す言葉は皆無に近い。強いていえば片仮名の四文字くらい。しかしストレートすぎてロマンのかけらもなく、小説などには使えない……(中略)
 これに比べて欧米、とくにフランス、イタリアなどは愛の言葉が溢れている。
 もともと、彼らの生き方はアムールあっての人生である……
 たとえば「愛の園(ジァルダン・ダムール)」や「秘密の淵(グーフル・スクレ)」といった真っ当なものから、「薔薇(ローズ)」「睡蓮(ネニュフール)」「小さな花瓶(プチヴァーズ)」など……

 「日本を卑下するな!」とか言うのもバカっぽいんで止めときますけどねえ、この程度の「文学的」言い換えなら山ほどあるわけでねえ、まあ他人の小説とか興味なさそうな人ですけどねえ、こういう単語を本気で言える/言えない国民性とか、淫語を辞書に載せない文化について語るなら兎も角ねえ(フランスのが辞書に載ってるのかは知らねえが……)。

官能小説用語表現辞典

官能小説用語表現辞典

「いけない張本人」「尊厳」「発熱体」(すべてちんこのこと)
 よく我々が言ってる「俺の東京タワーが……」とか「俺のサムライが……」とか「俺の44マグナムが……」とか「俺の和製モトリー・クルーが……」(最後のは嘘)とかいったギャグはさておき、おめこだって「秘貝」あたりかなり人口に膾炙してるわけで。「やる気まんまん」のせいだが。
ANTHOLOGY

ANTHOLOGY

リスペクト横山まさみち先生
そういや「臨死!!江古田ちゃん」では、ムスコのあだ名は「ジョン」とか「ジョージ」が多いって言ってますた。
臨死!! 江古田ちゃん(1) (アフタヌーンKC)

臨死!! 江古田ちゃん(1) (アフタヌーンKC)

内田春菊先生のコレは洋物エロ小説から取ったタイトルらしいが
彼のバターナイフ (角川文庫)

彼のバターナイフ (角川文庫)

まあ大先生、対象範囲をフランスと日本で統一してると思えんということで今回はチョン。またしてもこの本っぽい突っ込みですが。
リサーチ・リテラシーのすすめ 「社会調査」のウソ (文春新書)

リサーチ・リテラシーのすすめ 「社会調査」のウソ (文春新書)

下衆の勘繰り的なエントリになってしまったものの、このコラムについて一つだけ確かなのは、改行多すぎということだな。