都政なる幻影
半年も空けといて突然の更新。
東京都による尖閣諸島購入問題が出てきたその日、奇しくも私は佐野真一「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」文庫版増補分を読んでいたのであった。
- 作者: 佐野眞一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/07/20
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近代の尖閣諸島の歴史とは明治時代、日本政府が領有を閣議決定した翌年に借地権を入手した福岡県出身の男性が海鳥の羽毛採取や鰹漁の拠点として島を開拓したことに始まる。これを男性の遺族が払い下げを受け、後に縁のある(この辺曖昧)埼玉県の素封家に譲り渡して今に至っているのである。
その所有者に対し78年、売ってほしいと頼み込んだのが当時衆議院議員だった石原慎太郎都知事。これがまあけんもほろろに断られたわけであるが、所有者男性もなかなか一癖ある人物らしく、尖閣にかかわろうとしたいろんな関係者が苦労したであろう事は都知事本人や有吉佐和子氏の筆、そして佐野氏までもが「(手紙の文面から、地権者が)相当な変わり者だということは容易に想像できた」だとか「(所有者の)不得要領な態度が、この問題をさらにわかりにくくさせている」だとか表現しているところに見て取れる。
こーゆー風に国家的な問題が非常に属人的な要素に帰趨するところ、公私混同に近い形で30年越しの悲願を達成した都知事の執念など吐き気がするほどドラマチックなわけだが、「他人による物語化」を徹底的に拒否するかのような都知事のアティテュードもまた彼の悲劇の一つではないかと思っちゃうんだよ僕ァ。
告発本というジャンルで掘り下げたら面白かろうな
「フラッシュ」を読んでいたら、一時話題となったネイビー通信記者の逮捕について、「『東電追及名物男』が“微罪逮捕”で異常70日間勾留」との記事が。あったなーこんな話。
長期拘留と東電追及への圧力の関係を匂わせるトーンでしたが、犯行については本人も認めておりました。「ボーッとしていてよく覚えていないが」とぼかしつつ。こういう説明って以前どっかで見た気もするのだけど、人間の性なのかねえ。
釈明って生温かく見てる分には非常に興味深いもので(判断を下しづらいというのもあるのだけど)、埋蔵金男として名を馳せた高橋洋一氏が高級腕時計の窃盗容疑で逮捕された事件でも見ることが出来ました。
- 作者: 高橋洋一
- 出版社/メーカー: 講談社
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この逮捕を陰謀と取る手合いは当然いるのだが、同時に植草一秀氏は逮捕後の流れ(起訴猶予)を甘々処分として「小泉・竹中一派に所属して郵政民営化を推進した人物であることが、特別扱いの背景」とか言ってて、まあ世界は深淵だわ。はてブかtwitterで小沢信者っぽい人が「ネオリベ管政権」とか言ってたのを思い出すなあ。
- 作者: 高橋功一
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実録・警視庁公安警部―外事スパイハンターの30年 (新潮文庫)
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新潮にしちゃえらい仕事が雑だなと思ったら、イースト・プレスで出たやつの文庫化らしい。文体がグチャグチャで呆れた「右翼な人びと」のとこか。
- 作者: 武寛
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
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というわけでマイナー告発本のコクと奥深さについて話が及んで久々の日記はチョン。
プルト君ともんじゅ君
もんじゅ君
@monjukun 福井県敦賀市
夢の高速増殖炉もんじゅ君です。原発銀座生まれ、MOX燃料育ち。これまでに国費2.4兆円、今も1日あたり5500万円の維持費を使っているけど、発電実績がほぼゼロなのは内緒だよ!最近、福島第一原発が話題だけど、事故を起こすと1番コワイのはボクなんだって。日本原子力研究開発機構に所属しています。 ※非公式アカウントです。
プルト君
@Plutokun_Bot 福島第一原子力発電所 ※非公式BOTです。
やあ!ボク、プルトニウムのプルト君!平和で安全なクリーンエネルギーとしての原子力発電を推奨しているよ!プルトニウムについての安全性についてお話に来たんだ!みんなよろしくね! ※非公式botです
- 作者: 西原理恵子
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慧眼である。
母にマジ感謝
- 作者: 西原理恵子
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- 作者: 西原理恵子
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- 作者: 西原 理恵子
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後者の方については歌詞の薄っぺらさに正直失笑していたわけだけど、俯瞰して見ればあのジャンルのヒト達にもそれなりに「色々あった」感を醸し出してる人も少なくないのだろうし、それを感じ取れる人たちに取っては「マジ母に感謝」も共感できるのでしょう。そう考えれば狭量な私の心でも少し許容できるようになった気がするのココロ。
- アーティスト: オムニバス,SISTER KAYA,PANG,NISSIN,ARARE,ACCO,G2,PAPA B & TRUTHFUL from FIRE BALL,RUEED,ICE KOH,BROWN SUGAR
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日本レゲエシーン初!!母に感謝する曲だけを集めたレゲエコンピ「ママレゲエ」!!
うん、前言撤回だ。
コンプトン生まれHIPHOP育ち
車に乗る時間が増えたため、カーステレオでかけるCDを引っ張り出してきている男の話。
一時期、買ったCDが20枚くらい全部銃声の入ってる類のやつばかりだったことがあった。
まあ要するにギャングスタ・ラップにハマってたわけだが、ぼやっとしているうちに勢力図も変わり、ねるとん番組への出演歴などから偽ギャングスタ疑惑の絶えなかったTHE GAMEさんは裁判で「それは歌詞の中だけの話です」と認めてしまったりしていた。
THE GAMEといえば「ジゴロ次五郎」がコミックの表紙で「Documentary」の構図を丸々流用していて笑ったことがあったが、
同じ作者の次作「ゼロセン」では承諾なしで実在の人物をモデルにしたザコを描いて裁判沙汰になったのであった。因果は巡る。
というわけで(別の)THE GAMEの動画をお楽しみください。
最近読んだ本(の一部)
実録・警視庁公安警部―外事スパイハンターの30年 (新潮文庫)
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でき過ぎだ!!
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