医者がロシアン・ルーレットをする映画

「ディア・ドクター」を新宿武蔵野館の上映終了ギリギリで観てきたっす。
いやー、「セリフで一から十まで説明しない」映画ってのは(描写で理解出来る限りに於いて)こっちの頭が良くなった気がしますわな!

映画は笑福亭鶴瓶師匠演じる、とある山村で唯一の医師が失踪するところからスタート。村中の尊敬を一身に受けていた彼は、一体何を抱えていたのか。真実が明らかになる過程で登場人物、そして観客は嘘と誠、正義と不正義、信頼と裏切りのあわいにあるものを探り取っていくことになります。このあわい或いはモヤモヤは登場する多くの人々が抱えており、香川照之演じる医薬品卸業者がなんとも卑怯な振る舞いを演じた次の場面で、刑事相手に義憤を(ちょっとだけ)露にするところを持ってくるあたり、ニクいね、この監督(淀長さん風に)。