ブラックパワー
- アーティスト: Public Enemy
- 出版社/メーカー: Def Jam
- 発売日: 1995/05/02
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「黒人は泳げない」という通説の背景にある事情 - OhmyNews:オーマイニュース
確かによく言われてる話。この記事では市井で「黒人は泳げない」「黒人に優れたスイマーが出ない」理由とされてきたものとして
1 花形スポーツでなく、「金にならない」ので、黒人にとって魅力がないという説。
2 スイミングスクールに通う経済力がないからという説。
3 人種差別により、黒人がプールに入れなかった時代があったからという説。
4 黒人女性は、髪の手入れが大変で、濡れるのを嫌うという説。
を列挙。その根拠と解決策についてニューヨークタイムズからの引用で
- 奴隷とされた時点で、逃亡の手段となりうる泳ぎを禁止され、それが何世紀にもわたり、受け継がれたため
- 人種差別により、黒人がプールやビーチから締め出されたため
- スイミングスクールのレッスン代を払う経済力がないため
- 黒人女性に特有の肌色が、灰色になったり、髪が切れたり、脱色するという現象が起こる場合もあり、黒人女性は髪を気にしている。
- それゆえに黒人の子供たちを水泳に惹きつけるには、やればできる、オリンピックにも出られる、と意識を変えていく必要がある
としております。
けどこの記事ではあまりに迷信的なためか、「黒人は浮かない」という根源的な俗説には触れていないわけですな(まあ普通は言わんわ)。「黒人は骨密度が高くて体脂肪が少ない」とかいう研究があるにせよ、そこら辺がまた疑似科学臭さを増しているわけでね……そこでだ若旦那(BURRN!風に)
黒人アスリートはなぜ強いのか?―その身体の秘密と苦闘の歴史に迫る
- 作者: ジョンエンタイン,Jon Entine,星野裕一
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2003/03
- メディア: 単行本
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黒人は競泳や飛び込みで活躍したことがない。さまざまな特別プログラムと相当な額の基金が、何千人と言う意欲ある黒人オリンピック選手を育ててきたにもかかわらず、一九九六年オリンピック代表予選会で四五五名のスイマーと争うまで勝ち上がった黒人はわずか七名にすぎない。(中略)黒人の一流男子アスリートは白人やアジア人にくらべて体脂肪が低いことを一貫して示している。こうした差異が競泳の成績に及ぼす影響については、いまだに決定的な証拠は出ていないが、かなりの影響力があると考えてもおかしくはない。国際水泳界に黒人がいない事実が、なるほどその考え方を裏づけている。にもかかわらず、遺伝子がこの現象になんらかの役割を果たしているかもしれないと口にすると、にべもなく拒否されてしまう例も珍しくない。
誤解されないよう、この本のテーマもざっくりまとめておく。
- ある種のスポーツで黒人アスリートが非常に秀でていることは統計的に否定できない。
- にもかかわらず成功の理由を人種に帰趨することは憚られていることが現状。
- なぜなら何かのジャンルに於いて特定の人種が優れていると言明することは、翻って何かの特性(はっきり言えば知性とか)に於いて特定の人種が劣っているというロジックにつながりかねないからだ(そしてこのロジックはレイシズムの原点でもある)。
- しかしこれらをタブーとすることは現実に目をつむり、理性的な判断を妨げられていることにならないか?
……まあそういうことなんだよ(段々面倒になってきた)。
今後黒人アスリートが水泳界を席巻することだって充分あり得るし、今の環境(黒人の入れるプールの不足とか)では母数がまだまだ不足している可能性もあるわけだ。しかし今現在顕われている、実際に黒人の水泳選手で優秀な成績を修めている選手がほとんどいないという状況では、(陸上短距離での日本人みたいに)単に黒人が水泳でトップクラスの成績を残すことが難しいということもあるのではないか?「『泳げない』とされる理由は社会的なもので、人種に依拠するものではない」とするばかりでなく、もっと包括的に要因を分析する必要もあるのではないか(だからリンク先に付記してある鎌状赤血球の話も、実は本記と同じくらい重要だと思う)?無理矢理ポリティカリーコレクトにする必要があるのか?ということですよ。まあタブー破った俺カコイイ的な勢いで単なる差別かます公人も多いしな…というわけで分別は必要あるという結論に至りました(何だこの〆)。