ナロー特集
ここ最近週刊文春がえらくパンチが弱いで、読むのは週刊新潮な週末が続く。少なくともワイド特集の質は安定してるしね。しかもワイド特集はそれ以外にも読みどころがあります。
(10月12日号)
ワイド特集「四度目の氷河期」
<フツーなんかじゃ、この世界を生き抜けない。著者初の感動青春小説>--。これは荻原浩の最新作『四度目の氷河期』(小社刊)のキャッチコピーだ。一方、この人たちだって相当にフツーじゃない。トラブル連打のボクシング一家、在京キー局初お目見え後いきなり不倫を暴露された美人キャスター、南京大虐殺記念館から表彰される元朝日の名物記者……。どう見たって<フツー>なんかじゃない。
(10月19日号)
ワイド特集「叶えられた祈り」
『叶えられた祈り』(新潮文庫)は、『冷血』で欧米に大反響を呼んだトルーマン・カポーティを破滅させた遺作である。人の世は常に様々な祈りや願いに満ちている。国会質問で注目を浴びたい議員、完全復帰を目指す野球界の“至宝”、新たな活躍の場を模索する女性キャスター。叶えられた祈りがあれば、夢と散った願いもある。そんな人々の祈りにまつわる悲喜こもごも--。
(10月26日号)
ワイド特集「嗤う闇」
女刑事・音道貴子の活躍を描く乃南アサ氏の人気シリーズ第3弾『嗤う闇』(新潮文庫、近日刊)は、都市生活者の心の闇を暴いた作品だ。一方、落選代議士の後援会を巡る騒動や人気アイドルの突如の休業、はたまたトンデモ記者の処分の軽さや外務官僚の特権などなど、こちらの面々にもそれぞれ深い闇がある。が、案外、闇の向こうには、嗤うほかないあきれた真実が潜んでいて……。
(11月2日号)
ワイド特集「さすらい」
祖国を追われ、最果ての地へと流浪した元人気作家。そんな父の訃報を受け、北の異国へと旅立つ娘。赤川次郎氏の『さすらい』(新潮文庫、近日刊)は、運命を狂わされた親子の哀切極まる道行きを描いた長編サスペンス・ロマンだが、人気女子アナの夫やFA宣言したプロ野球選手、はたまた誰にも相手にされない告発社長もストーカー女も、同じくそれぞれの人生を彷徨っている……。
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