サッ

柔道部物語(1) (講談社漫画文庫)

柔道部物語(1) (講談社漫画文庫)

 以前「柔道をやっていた人間にとって『柔道部物語』ほど共感できる漫画はない」と言っていた知人がおりました。しかし人は時にジャンル違いのものに共感してしまうことも多々あります。そんなことを実感したある日の出来事。
 誰が言ったか「ラーメン王国新潟」。確かにウマいうえ、変に勘違いして木目調だったりせず普通に「ラーメン屋」してる店が多いので好感が持てるのであります。そしてこれもまたラーメン屋の王道と言うべきか、給水機脇に並ぶのは「荒くれKNIGHT」、「クローズ」、「頭文字D」といったタイトル。客層なのか、店主が総じてこういう志向なのかは知りませんが、それでも「つまらない」漫画を置いている店は少ないので有難いことDEATH。
頭文字D(1) (ヤンマガKCスペシャル)

頭文字D(1) (ヤンマガKCスペシャル)

クローズ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

クローズ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 この日の私も、コレステロールを増大させる一杯をすすりながらヤンチャと爆音に溢れる作品に目を落としておりました。
ナニワトモアレ(1) (ヤンマガKCスペシャル)

ナニワトモアレ(1) (ヤンマガKCスペシャル)

ヒロ  「どや ユウジのシルビアは?その足廻りでF12R10や!」
    「まあカンタンに言うたら数字が高いほどガチガチになるわけや」
ユウジ 「ナンパ目的やったらまあ……8・6くらいでええんちゃう?街乗りシンドイぞ」
グッさん「よっしゃ!14・12で行こう!」

 「分かるよグッさん!」
私はこの20数年ほとんど車に興味を持たず、時折「エディ・ゲレロのローライダーかっこいいなあ」と思うくらい(まだ引きずっております)の男。それでも、つい共感の言葉がこぼれた一瞬でした。
 何年前になるのか、グッさんと同じ18才で愛器レスポールを抱え、楽器店を訪れた時のことでした。
「なんかチューニングがえれえ狂いやすいんDEATH」
「(ギターを見て)うーん、そりゃあナットの溝彫り直さない限りダメだなあ」
そう、その頃私は兎に角太い音をと思う余り12からの弦を張っており(普通は9〜10)、ナットの溝に全然合わなくなっていたのであります(ちなみに格別ダウンチューニングはしておりませんでした。弾きづれえのなんの)。
野郎のメンタリティとはこういうものだ。