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続巷説百物語 (角川文庫)

続巷説百物語 (角川文庫)

 京極夏彦の「続巷説百物語」(文庫版)の帯タタキ(ってこれはレコードの言い方だっけか)見たら、ドラマ化されるのね。

監督    堤幸彦

又市    渡部篤郎
おぎん   小池栄子
治平    大杉漣
百介    吹越満
笹森欣蔵  嶋田久作
田所真兵衛 遠藤憲一

 原作もののファンにお定まりの繰り言ではあるが、キャスティングには一言言いたい部分も散見されるのであります。

田所真兵衛

 遠藤憲一に何の恨みもない。しかし、田所の容貌についての原作の記述はこう。

 実に変わった面体の同心である。
 矢鱈に顔が長い。顎も長い。眼だけはぎょろぎょろと大きくて、その上の八の字眉毛を奇妙な形にヒン曲げている。一度見たら忘れぬご面相である。

 これって嶋田久作やん!
 この二人入れ替えたって別に何の問題もねえべ(どっちも結構な悪相だし)。

おぎん

 小池栄子の演技力知らないんですが(舞台で『テープ』やってんだよな、どうだったんだあれ)意外とこの人、おぎんの構成要素である、「艶」と「気風のよさ」と「あどけなさ」の3つとも持っていると思いますね(割合は『気風のよさ』:『艶』:『あどけなさ』=95:4:1)。

百介と治平

吹越満
大杉漣

 まあ、お前はそれでいいや。

又市

 偽悪って感じは確かにする渡部篤郎。いい俳優だと思うけど、舌先三寸で人を転がすキャラじゃないでしょう、「小股潜り」ですよ又市。いつもの倦怠感で演られると、ちとまいる。まあ偽悪、弁舌ときて三遊亭小遊三しか思い浮かばない奴が言っても詮無いことではありますが

 そういや快楽亭ブラックが弟弟子の立川志らくの監督映画を「落語と映画をごっちゃにして、上半身でしか演技してない」と酷評してたことがありました。

日本映画に愛の鞭とロウソクを―さらば愛しの名画座たち

日本映画に愛の鞭とロウソクを―さらば愛しの名画座たち

 確かこの本に載ってた話。

 さて、今回の映像化では、祇右衛門の悪事を原作通り説明するかが見所だな。