ニッチ特集

総前文ついでに新刊本告知でおなじみ週刊新潮。一度気になりだすとまずそこを見てしまって今週号。

(11月16日号)
ワイド特集『続・「人生の答」の出し方』
 人生の捉え方は年齢によって変わる。かつて、大いに世のあり方に悲憤慷慨した“団塊”の面々も、もはや定年世代だ。ノンフィクション作家・柳田邦男氏の『「人生の答」の出し方』(新潮文庫)に登場する人々も、さまざまな生き方に挑戦し、笑い、苦悶している。運命が微笑みかけてくれた人生もあれば、全く逆の場合も。では、以下の人々は、人生の答をどう導き出すのだろうか。

なんだ「続」か。
http://d.hatena.ne.jp/ujimusi/20061102

「人生の答」の出し方 (新潮文庫)

「人生の答」の出し方 (新潮文庫)

で、ついでに手元の古いので遡ってみる。

(10月5日号)
ワイド特集『風が強く吹いている』
 直木賞作家・三浦しをんの新著『風が強く吹いている』(小社刊)は箱根駅伝に挑戦する学生を描いた物語だが、以下の人たちへの世間の風当たりも強い。大借金を抱えていた巨人・桑田投手がとうとう退団するかと思えば、オウム真理教(現アーレフ)ではもと教祖の妻と広報部長の「急接近」が槍玉に挙げられる。さらに中国では日本産品バッシングと、各地で“逆風”が強さを増しているのだ。

(9月28日号)
ワイド特集『心臓に悪い話』
 半世紀近い臨床経験を誇る心臓外科医が、心臓の病気で死なないための極意を説いた『心臓にいい話』(新潮新書)。そんな本が話題になるのも、次から次へと「心臓に悪い話」ばかりが聞こえてくるからではあるまいか。実際、邪教の教祖は死刑が確定してもまだまだ生きそうだったり、声高に冤罪を訴えたセンセイがあっけなく再犯したり、胸がすっきりしない話が多いようで。

(9月21日号)
(皇室特集でワイド特集なし)

(9月14日号)
ワイド特集『底なし沼』
 返すためにまた金を借り、もがけばもがくほど底の見えない泥沼に沈んでいく無間地獄を活写した新堂冬樹の新著『底なし沼』(小社刊)が話題を呼んでいる。ふと目を転じても、隠せど隠せど意地汚い不正が続出する公共放送や暴れん坊の横綱、本業の不振挽回にもがく歌手、曰くつき映画に出てしまった俳優などなど、あがくほど深く沈みこんでしまう人々は少なくないようで……。

(9月7日号)
ワイド特集『先を読む頭脳』
 なぜかくも早く、正確に先が読めるのか。『先を読む頭脳』(小社刊)は、稀代の天才棋士羽生善治三冠の戦術と思考を徹底解剖、その驚異的な能力と発送の秘密に迫る。さてそこで、天才のひそみに倣い、話題のあの人、気になるこの人の“次なる一手”と“先の局面”を読んでみた。するとどうだろう、驚くべき未来、意外な行く末が、手に取るように見えてくる……?

(8月31日号)
ワイド特集『翳りゆく時間』
 『翳りゆく時間』(新潮文庫)に編みこまれた七つの短編は、そのどれもが甘く、苦しい。秘めた想いが熱いほど、憂愁の翳りを帯びてゆくからだろう。晩夏の浮世にうごめく人間の性とて同じである。暴れん坊の元政治家の発言に、周りの空気がたちまち翳り、女性タレントが火花を散らせば、なにやらしらけムードが漂う。母国の情けないさまを聞かされれば、横綱の顔もまた翳りゆく。

うむ、自分とこの新刊を記事にする週刊文春より余程芸があると思えてきた。

風が強く吹いている

風が強く吹いている

心臓にいい話 (新潮新書)

心臓にいい話 (新潮新書)

底なし沼

底なし沼

先を読む頭脳

先を読む頭脳

翳りゆく時間(とき) (新潮文庫)

翳りゆく時間(とき) (新潮文庫)

欲しくはならない。